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肥満体がフルマラソンに挑戦するブログ

BMI28、アラフォーです。マラソンを科学します。

ギプスがきつくて痛い

医学

コンパートメント症候群とはご存じでしょうか。

要するに組織がパンパンにむくんで、神経血管の圧迫、筋の壊死が生じてしまう現象です。

いろいろな部位で生じます。

肘、前腕、下腿で生じることが多いですが、手でも生じます。

手の場合、Local compartment syndromeというように呼ばれます。

多くは外傷ですが、熱傷、薬剤等でも生じます。

医原性で最も危ないのは骨折後にギプスを行い、これがきつすぎる場合です。

ギプスを巻かれたことがある人は説明されていると思います。

ギプスを巻いた当日、家に帰ると段々きつくなってきた。もう夜中になっている。めちゃくちゃ痛い。救急に受診するのは気が引ける。明日まで待っていようかな…。

絶対待ってはいけません。

夜中でも救急に受診して、ギプスを切ってもらいましょう。最悪の場合、筋肉の壊死拘縮、麻痺等が生じることがあります。

救急を受診しても怒られません。来てくれてありがとうです。

骨折を生じ、だんだんとむくみが時間とともにひどくなる。その中でギプスをきつきつに巻かれると脹れの逃げ場がなくなります。脹れの逃げ場がなくなると圧力は中にたまっていきます。そうすると血管の圧迫が生じ、間質の浮腫が火度kなり、また血管が圧迫され、筋肉も阻血状態になります。圧迫され4時間で筋肉は可逆性に筋肉損傷が生じます。8時間たつと不可逆性になり、もう圧迫が解除されても筋肉は死んでしまいます。

 

整形外科医師が絶対におこしたら訴えられたら必ず負ける疾患

それがコンパートメント症候群です。

なぜなら予防、対処法があるからです。

ギプスの場合はギプスを切るだけです。

ギプスを巻いていなくても生じます。その場合は筋肉を閉じ込めている、筋膜を切開する必要があります。

具体例です。

手に大きなものが落ちてきて、ものすごく手が脹れています。

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そのときもうパンパンです。もう痛くて指も動かせません。

医師はコンパートメント症候群を疑えば、圧力をはかります。

診断はコンパートメント圧で30mmHg以上や拡張期圧の30㎜Hg以内です。

コンパートメント症候群であればすぐに筋膜切開を行います。

適当に切るわけではもちろんありません。

手には10のコンパートメントがあります。

4つの背側骨間筋

3つの掌側骨間筋

母指球

小指球

母指内転筋

です。

 

それぞれのコンパートメントの圧が解除するために切開を行います。

背側は2つ、掌側は3つの皮切です。

背側は第2,4中手骨上、掌側は母指球橈側縁、尺側は小指球尺側縁、手根管です。

背側は2つの切開から背側骨間筋、掌側骨間筋のコンパートメントを解離します。

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掌側は3つです。

母指球、小指球、手根管を解放します。

 

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術後 どうしても脹れるとintrinsic minusの肢位で拘縮しやすいため、脹れがある程度おさまるまでintrinsic plus positionで固定します。

intrinsic minus

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intrinsic plus

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